1)S−6級で販売促進というスタッフ職、仕事を任されており自分の仕事に対しては非常に責任感が強い 反面、他人との協調には消極的な人物をどう評価するかを検討する。
2)新しい企画を打ち出そうとする姿勢、能力は非常に素晴らしいが、新しいイベントはライバル会社に先 行され、うまくいかなかった。人事考課ではどう評価されるのか。
3)能力は十分備わっているが、うっかりミスで、会社に損害を与えてしまった。このミスをどう評価すべきか。
被考課者の尾崎君は東西百貨店販売促進課に所属しています。年齢は32歳、等級はS−6級、係長クラスのスタッフ職です。複数の売場を経験した後、販売促進にきて4年目になります。アウトドア用品、ゴルフ用品、スポ−ツウェアの各売場を担当し、イベントの企画の立案と実施のための関係者との折衝、広告原稿の作成が主な仕事です。 4つのできごとがありました。 1番目のできごとは共同イベントの開催です。課長より同じフロア−のカジュアルウェア売場と共同イベントを行うよう指示を受けました。尾崎君は最初は否定的でしたが、自分の担当のアウトドア売場の責任者を説得したり、メ−カ−との展示商品の打ち合わせを滞りなく進めていました。しかし、カジュアルウェア売場担当の丸山君の準備が遅れていたため、尾崎君は単独開催を申し出、課長も共同イベントはとりやめました。こうして開催されたアウトドア売場単独のイベントは成功しました。 2番目のできごとはゴルフ用品売場の新企画です。尾崎君はオ−ダ−メイドという新しい企画を打ち出しました。企画はとてもよかったのですが、ライバルのサンデパ−トに同じようなイベントを先に実施され、尾崎君のイベントは不振でした。 3番目のできごとは折り込み広告の校正ミスです。尾崎君は不注意で、6,000円という価格を600円と表示していたのです。そしてこの価格で販売せざるをえない状況になってしまいました。不注意とはいえ、会社に損害を与える失敗でした。 4番目のできごとは同僚中島君の担当の婦人服売場のイベントを引き継ぐことです。中島君が突然入院してしまったため、婦人服売場のイベント開催が尾崎君の担当になりました。イベントの企画自体は固まっていたのですが、売場責任者との連絡が十分になされておらず、途中から引き継いた尾崎君は不平を漏らしていました。しかしそれでも売場責任者との交渉を無難にまとめ、無事イベントを開催させました。
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